マンスリーレポート 第179号

6月のアークル

 日中は汗ばむ日も多くなり、いよいよ夏本番を感じさせる今日この頃です。皆様いかがお過ごしでしょうか?

 このところ、新聞やテレビで随分と「コンビニビジネ スの曲がり角」という内容で報道されるようになってきました。特に24時間営業の是非が一番注目で、それ以外にも食品廃棄の問題などがあげられています。この24時間営業の是非の問題は、もちろん昨今の人手不足問題に端を発するもので、これはコンビニに限らずいろいろな業界で、ある意味社会問題にもなっています。

 もちろん私たちの業界も同様で、これは今後ビジネスの存続ができるかどうかの深刻な問題となっています。クロネコヤマトなどの宅配大手は運賃値上げをすることによって、この問題をクリアにしようとしています。つまり、人員不足は価格に転嫁でき、それで利益をより確保できれば一つの解決策となります。しかし簡単に値上げ出来ればそれほど楽なことはないのですが、どの業界もデフレ消費のマーケットの中で値上げをすると、一気に消費者からそっぽを向かれてしまいかねません。そこでAI導入や、自動化など人手を使わないテクノロジーに頼っていこうという動きが活発になっているのですが、それらに容易に投資できる大企業はいいですが、中小となるとなかなかそうはいきません。またそれが現実的に企業に導入されるまではまだ時間がかかりそうなのが現実です。

 他業態も含め、私たちの業界、当社においても最優先の経営課題は人材ということになります。そしてこの問題は将来にわたってより深刻になることを自覚しなければなりません。

 今回、コンビニの24時間営業に是非での消費者調査について非常に興味深い結果が出ました。なんと営業時間見直しに賛成するという人が41%にも上るのです。これは現在の人手不足の社会の中「しようがないんじゃないの。消費者もある程度我慢が必要だ」と感じている人々がいるということです。逆を言うと、今の世の中の便利さは多くの人手で成り立っているとも言えます。

 さて振り返って私たちの業界について考えてみたいと思います。先ごろの10連休GW中、多くの自販機の売り切 れを見ました。それらを見て、やはり人手が足りないなんだろうな、ということはすぐにわかりました。ただ言えるのは、自販機の売り切れはコンビニの売り切れに比べ、多少消費者にとっては軽く受け止められるのではないかということです。しかし、自販機で大量に売り切れをつかすと いうことは、電気代の無駄、オーナーへのマージン減少、メーカーの自販機コスト分割れなどたくさんの負の要因をはらんでいます。

 飲料メーカーはどちらかというと、いまだに自社ブランドの自販機拡大や自社製品の売り込みに注力しています。自販機オペレーターの人手不足問題に対して、具体策をとったということは聞いたことがありません。営業強化はもちろんですが、足元の自販機オペレーションのための人材確保策の解決策をより考える必要があると思っています。

 人材不足の自販機オペレーターの中には、自販機フォローが出来なくなって、自販機商権をまるまる飲料メーカーに返しているオペレーターもあります。自販機オペレーターが人材不足の為に業務遂行が難しくなった場合、どのような選択肢がとられるのでしょうか?飲料メーカーに商権を返すのは最後の最後で、その前に不採算ロケの撤去が始まります。次 にロケーションの効率面からの自販機撤去という事になるでしょう。どちらにしても自販機台数が減っていく事には変わ りなく、ある意味今の飽和マーケットが緩和される事になります。10年前、ロケ確保の為に熾烈な競争を繰り広げていたこの業界がまさか人材不足で自販機台数の減少を見ることになると誰が想像したでしょうか。

 また今後より自販機のパーマシンダウンはさらに加速する恐れがあります。そうなると、自販機1台1台の収益管理は非常に重要になってきます。1人の人件費を使ってどれだけの収益を上げられるか?そのような自販機はどんな自販機か?また新規自販機ロケが増えにくい今、既存先自販機の見直しも急務ということになるでしょう。今までの過酷な競争のつけから、赤字垂れ流しロケは山ほどあると容易に想像できます。

 私たちは、数年前から、既存ロケーションの見直しは常に進めており、赤字自販機を出来るだけなくすように努めてきました。また今後もさらにそれを強化していく予定です。もちろん新規ロケ開発も絶対で、より収益の上がるロケ先を増やしながら、既存の効率化を図ることが、今後の生き残りと考えているのです。

 又、自販機オペレーションの方法も現在新しいやり方に現在チャレンジしているところです。詳細は避けますが、効果は非常に出てきています。ルートマンの早い帰営、個々の能力の差を埋めることができる、仕事が以前より楽しくなったなどです。この新しいチャレンジは今私達が抱える最大の課題「人材不足」の解決策になると感じています。しかしチャレンジが本当に形になるのにはもう少し時間はかかりそうです。

 さて、先月の振り返りをすこし。先月期はなんとか昨年並みの売り上げをキープすることが出来ましたが、昨年の売り上げは一昨年に対して、かなり落としている数字なので、結果それほどいい数字ではありませんでした。弊社は今月が決算月となっていて、最終はわずかな数字で昨年に届かないという結果に終わりそうです。しかし缶コーヒーの落ち込みの割には頑張っているほうではないでしょうか。
メーカー別では、主力のダイドーが苦戦し、サントリー・アサヒは伸長しているという結果になりそうです。やはりダイドーは缶コーヒーの落ち込みがこの冬如実に出てしまいました。現在、ダイドーは今までにはないほど500ペットを充実させてきていますが、やはりお茶のブランドがないなど不安定要素がいまだにぬぐい切れてない感があります。それに比べサントリーはやはり強くなってきています。数年前までダイドーのパーマシンがサントリーよりはるかに高かったのに、今ではあっさり逆転してしまっています。

 これはやはりブランドの違いといったところなのでしょう。アサヒも現在非常に伸びてきていて、徐々にそのブランド力を発揮してきています。カルピス・三ツ矢・十六茶・ウエルチ・ウイルキンソン・モンスターとブランド満載のアサヒは今後非常に楽しみであります。これらに加え、私たちのこだわり君も絶好調で、自販機も本当に中身商品勝負(昔は自販 機の機能面などが重視された)となってきました。

 今月でアークルは50期が終了。いよいよ51年目の夏を迎えるわけですが、何年たってもこの夏前の沸き立つ気持ち は変わりません。「どうか夏らしい夏でありますように」そう願いを込めて、50期最終月を終えていきます。

こだわり君

 当社・オリジナル機「こだわり君」も早3年目を迎え、内容的にかなり充実してきました。加えて、白機(オペレーター独自自販機)のノウハウもようやくわかってきました。白機はオペレーターの独自性を前面に押し出せ、価格設定も自由で、やり方次第では非常に大きなメリットを得られる反面、自販機やそれに関わる費用負担をすべて自社で賄わなければならないことなど、オペレーターにとっては諸刃の剣的なビジネスです。

 しかし、ここ数年自販機市場が飽和して、定価販売が崩れた中、格安商品を目玉に大きな市場を獲得したのがこの白機なのです。白機に対する考え方はオペレーターによって3分されていて、積極的に取り組むところ、やっているがそれほど積極的でないところ、いっさいやらないところ、こんな感じで分かれています。聞くところによると、日本でも有数の大きな自販機オペレーターが最近、メーカー機から白機へ大量変更していると聞きます。

 そこで私個人的な考え方ですが、そもそも白機の在り方として、格安販売で集客するという考え方は絶対に間違っていると感じています。「白機はメーカー機以上に、良い商品を適正な価格で販売していくべき」これが私の考え方です。関西方面では1本10円などと目玉商品を作って話題を呼んでいますが、話題だけのメリット以外何があるのでしょうか。10円で販売したとして100本売っても1000円にしかなりません。オペレーションコストに見合わないのは明らかで、「忙しいだけで儲からない」という典型的な例となってしまいます。
そもそも、バラエティーに富んだ商品を1台にまとめることで、複数あった自販機を集約でき、それをやることによって電気代などのコスト削減ができるというのが大きなメリットでそこを生かさなければなりません。そうなると営業力・提案力が必要になります。つまり、営業面で白機だからメリットがあるという事はないのです。現在、白機はどちらかというと、ゲリラ戦略的な営業でアウトロケーションを中心に展開していっているのというのが主流になっています。しかし本来であれば、本当に必要とされいるロケーションに、飲んでくれるお客様が喜んでもらえ、ロケオーナーも喜んでもらえ、私たちも利益が出るというような3方よしの形で展開していかなければならないのです。また飲料メーカーにとっても、自販機コスト負担なしで自社の製品が売れることになれば、それはそれでよいということになります。

 私たちの「こだわり君」はその名の通り、商品・価格・オペレーションなどすべてにこだわっています。特に商品については定番はきっちり抑えながら、メーカー商品の中でも隠れた人気商品を掘り出し、メーカー自販機では取り扱わないようなものなどをチョイスしてセットしています。私たちは自販機のすべてを知っているプロです。自販機はコンビニやスーパーなどの売れ筋とはまるっきり違うのです。この自販機の特性をメーカーの意向など一切関係なく、消費者が一番喜ぶ形で、具現化させているのが「こだわり君」なのです。

 そんな私たちがすごいなぁと感じる白機があります。それは「JR」の自販機です。JRの自販機はその販売数量から、自社オリジナル商品まで作っています。またその市場の特性において、女性向け商品や高年齢層商品まで、私たちの手薄なところまでカバーしていると感じます。またカード決済がほとんどなので、価格 も高価格のまま売っています。絶対に売れる市場で魅力的な商品構成で、素晴らしい自販機を作り上げているJR、まさに「王者のマーケティング」なのでしょう。

 私たちはそんなJRの自販機を見本に一般市場で、さらに価格にもこだわって展開していこうとチャレンジしています。

 そんな「こだわり君」ですが、今月号ではその新商品を少し紹介したいと思います。

(左)甘酒 月桂冠
甘酒はここ数年のヒット商品といえるでしょう。昨今の健康ブームに牽引され、さらに冷温どちらの販売も可能ということで、白機では定番商品になりつつあります。この月桂冠の甘酒は今回新たに「こだわり君」で採用が決まりました。味も今までのより良いという評判です。

(右)チョコラBBスパークリング
これはまさに女性ターゲット商品。今までこだわり君はこのような女性向け商品がどちらというと不得意でした。しかし今後より幅広い層にも「こだわり君」の認知をということで今回採用が決まりました。

(左)ブルボンミルクココア
実はココアも根強い商品で、冷温販売が定番化してきました。ブルボンミルクココアは味の面で非常に好評なのですが、最近は販売価格の面で採用を見送っていました。今回190缶で新たに廉価販売が可能になったので採用となりました。ブルボンミルクココアファンの方お待たせしました。

(右)ポッカ冷たいコーンスープ
この商品もポッカだけの商品です。コーンスープはホットだけという常識を打ち破った商品です。販売数量的にはそれほどではありませんが根強いファンがいることも事実です。まさにこだわり君にぴったりな商材だと思っています。

(左)POM 塩と夏みかん
真夏限定商品
今やスポーツ飲料としては塩はかかせません。こだわり君でも塩商品は1品は入れておきたいということで、期間限定の採用となりました。

(右)不二家ネクターミックスフルーツ
ピーチも以前採用しましたが、どちらかというと定番すぎた感がありました。
こだわり君としては、ややマイナーなミックスフルーツを採用しています。

キャッシュはまだまだ健在だ

〜 日経新聞5/27号 〜

 昨今のキャッシュレス化、携帯決済ができるPayPayやLine Payなどがとても話題になっていて、さぞかしキャッシュレス化進んでいるのだろうと、想像していましたが、意外や意外この記事は「キャッシュレス化と並行して現金需要も拡大しているというのです。

 この記事によると、日米欧の先進国で現金の流通高が急 増しているというのです。要因は預金金利の低さで預金を 手元に置いておくのが増えているからということのようで、 「意識せずに無駄遣いするのを避けたい」という節約意識 の高まりもあって、これら現金流通の伸びはこの5年で日 本は22%、米国で40%、英国は22%、ユーロ圏では29%と軒並みアップしているのです。もちろん電子決済の需要も同時に拡大していて、キャッシュレスの拡大も決済額の平均がより低くなっています。ちなみにカード決済額のこの15年で平均60ドルから40ドルへと低下している反面、一方で現金流通量も増えていて、日本での現金の流通額は1円硬貨3%ダウン、10円硬貨1%ダウン、1万円 札17%アップ、5千円札2%アップとお札の流通量が増えているのだそう。

 現金は富裕層の脱税やマネーロンダリングに使われるのも多いようで、欧州の中央銀行は500ユーロ札の廃止を決めるなど、高額紙幣の流通を止める動きが相次いでいます。日本では24年に新紙幣を発行すると発表していて、「世界最先端の技術で偽造を未然に防ぐ」と強調しています。

 さて皆さん、この記事からどのようなことを想像されますか?皆さんの現金使用量はここ数年はどのような感じですか?

 私は個人的にかつてはキャッシュ派で、節約志向であまりクレジットカードは好みませんでした。しかしネット決済が 増えた分クレジットカード払いが増えたと感じています。また昔のように、ショッピングそのものを楽しむようなこともあまりなくなりましたので、余計現金を持ち歩くことが少なくなってきています。またクレジットカード会社のポイントを意識するのもあり、高額支払いはクレジットカードでというのもあるのかもしれません。また駅構内では、支払いはほとんど「スイカ」で済ませますから、現金を使うことはありません。もちろん現金のタンス預金もしていませんから、私個人的には、この記事に非常に違和感を感じました。

 ただ、自販機の商売をしている中で自販機のカード決済量が意外に少ないのは感じます。当社では数は多くないですが、一部カード決済機能の付いた自販機を管理しています。これらはカード払い、現金払いどちらも利用できるにも関わらず、圧倒的に現金決済が多いのです。人の消費行動はTPOによって使い分けられているのは容易に想像できますが、具体的どのようになっているのかは、非常に興味の湧くところです。ただ言えることは、決して現金の流通はなくならないということ。そして同時にキャッシュレス化もどんどん進んでいくということなのでしょう。

ラッキー自販機コーナー 山梨・身延

 個人的に仲良くさせていただいている、山梨の大手オペレーターF社さん。やってくれました!!

 山梨県で、かなり人気になっているアニメ「ゆるキャン△」を皆さんご存知でしょうか?なんでも若い女性が山梨県内でキャンプをするアニメのようで、東京MXでも放映されていました。その中で、山梨県内に数多くあるハッピー自販機コーナーがラッキー自販機コーナーとして紹介され、話題になっていました。

 そんな人気のアニメと今回、F社のF社長はコラボをしました。「ゆるキャン△」の聖地と言われる身延にアニメで出てくる「ラッキー自販機コーナー」を「ゆるキャン△」ラッピング仕様で、設置をしたのです。場所は「常光院」と「身延しょうにん通り駐車場」の2か所になります。今回このコラボ自販機コーナーを設置すると同時に、自社のハッピー自販機コーナーにも波及させたキャンペーンを行っているようです。内容は「オリジナルペットボトルカバー」や「ポストカード」が抽選でその場でもらえるキャンペーンのようで、限定商品の中で当たりが出ると、その場でその自販機から景品がもらえるという企画のようです。実はこの「ゆるキャン△」、山梨県内では相当の人気のようで、この企画が当たりました。特に身延のラッキー自販機コーナーは大盛況。自販機で当たりが出るまで、商品を買い続ける客が殺到したそうです。ネットではそのオリジナル商品が高値で売買されるまでになったようで、自販機での一つのマーケティングとして面白い企画だと思いました。

 しかし、ブレークした時の対応は大変だったようで、身延という営業所から遠いロケ先の自販機、夕方に売り切れでお客さんから電話がかかって来るようなのです。もちろんお客さん、商品欲しさではなく、グッズ欲しさなので、電話をかけてくる意味合いが違います。F社ではしばらくの間このラッキー自販機コーナーの管理が非常に大変だったと聞いています。また驚いたのは、自販機の裏に口をつけていないそのままのジュースが大量に捨ててあったそうです。つまり景品欲しさにジュースを買ったお客さんがたくさんいるということです。このブレーク度合いに、F社長はオリジナルグッズだけの自販機を検討したほどです。

 現在はそのキャンペーンも終了し、新たなキャンペーンを考えているそうで、私たちも興味津々であります。

 最近は、缶コーヒー離れ、自販機の売り上げ低下など、自販機についてネガティブなことばかりだったのですがこの ようなヒット企画を聞くと同業者としてもうれしく、弊社でも参考になるところは積極的に取り入れていきたいと感じています。またこのような企画は、地域振興にも役に立つと思いますので、箱根や鎌倉のような世界的な観光地を抱え神奈川県の地域性を考えても、有用だと思うのは私だけではないと思います。

先月の売れ筋商品ベスト5(各社)

こだわり
  • 1位 モーニング(白)
  • 2位 ドトールカフェオレ260BC
  • 3位 ファイア微糖(白)
  • 4位 レアル(ブラックBC)ドトール
  • 5位 ドトール微糖BC
ダイドー
  • 1位 ブレンドコーヒー
  • 2位 Mコーヒー
  • 3位 無糖珈琲 樽
  • 4位 バリスタBC
  • 5位 ブレンド微糖
サントリー
  • 1位 ボス Wインパクト微糖
  • 2位 ペプシコーラロング缶
  • 3位 ボス レインボーマウンテン
  • 4位 ボス 無糖ブラック
  • 5位 伊右衛門 435P
アサヒ
  • 1位 モーニングショット
  • 2位 金の微糖185缶
  • 3位 富士山水600P
  • 4位 ウイルキンソン タンサンレモン500P
  • 5位 ウイルキンソン タンサン500P

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